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賃貸物件 騒音問題

不動産コンサルティングマスター 金澤修一

不動産コンサルティングマスター 金澤修一

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 「隣がうるさい!」
 そうした騒音問題はあまり表面化していないが、賃貸住宅においてはかなりの確率で遭遇することでしょう。
 そのため、賃貸物件を選ぶ際の第一条件に「静かな建物」を掲げる人も少なくありません。


騒音には「遮音の不備」によるものと、住まい方による「生活騒音」があります。
生活に伴う騒音は、カーペットを重ね敷きするなどの物理的な対策や、歩き方やドアの開け閉めに注意する、騒音となる行為を行う時間帯に配慮するなどで、ある程度は軽減できます。

しかし、原因が構造上の問題であれば、そう簡単には解決できません。

たとえばウォーターハンマー現象。レバー式の水栓で、水を止めたときに水道管をハンマーで叩いたような音がする現象です。新築時には気になりませんが、経年で拡大します。ひねる方式の従来の蛇口では起こらない現象です。面倒でも、物件見学時には水道栓を開けてもらい、水を流してみることをおすすめします。


図面の「PS」という文字に注目してください。これは「パイプスペース」の略で、縦に給配水管が通っていることを示しています。もちろん、配水管には消音材が使われ、スムーズに流れるような工夫がしてありますが、このPSが寝室から近い位置にあると、音が気になって眠れないという人もいます。




☆ 木造
ドシドシと歩くような振動音は防げない。


☆ S造(鉄骨造)
アパートタイプの大半はこれ。鉄骨造だから静かとは限らない。壁の構造によっては、固体伝播(※)の問題あり。
※固体伝播音
歩道橋の手すりを叩くと、道路の反対側まで音が伝わる原理。


☆ RC造(鉄筋コンクリート造)
柱・梁・床・壁が鉄筋コンクリート。壁の厚さが防音のカギを握っている。「うちはRC構造なのに生活音が聞こえるぞ!」という人は、次項、ラーメン構造か壁式構造かをチェック!

☆ ラーメン構造
柱と梁を一体化して骨組みを造ったもの

☆ 壁式構造
柱がなく、壁と床だけで建物を構成したもの

壁式は、壁で建物を支えているので、壁の密度が高く厚いため、ラーメン構造より防音効果は高いと言えます。


SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
鉄骨の周囲を鉄筋コンクリートで囲んだもの。遮音性はほかの構造に比べかなり高い。タワー型マンションなどにはこの構造が使われる。